プロ野球選手

通算203勝!巨人9連覇のエース堀内恒夫氏の成績!

さて、昨年はソフトバンクが3年連続して日本一になりましたが、日本のプロ野球では過去に9連覇した球団があります!そう、読売ジャイアンツです。今回はそのV9のエースだった堀内恒夫氏をとりあげます。堀内投手は、第一回のドラフト会議で巨人に1位指名され入団し、新人の年から大活躍しました。

山梨県甲府市うまれ 甲子園出場?

堀内さんは昭和23年1月16日に山梨県甲府市で生まれました。小学生のときに、うどんを作る機械に指を挟まれて右手人差し指の先を1センチほど失う怪我をしてしまいます。

その後、甲府市立甲府商業高等学校に進学し、甲子園を目指します。1年生の夏の甲子園県予選では3年生のエースの控え投手でしたが決勝で勝ち、甲子園の切符を手にしますが、第45回大会は出場高校が多く甲府商業は西宮球場で試合をすることとなり甲子園ではプレイできませんでした。(^^;

県大会で優勝したのに甲子園の土は踏めなかったんだニャー!

ドラフト1位で巨人入団!デビューから13連勝!

さて、昭和40年からプロ野球は契約金の高騰などの理由からドラフト制度が始まりました。その第1回目のドラフトで堀内氏は巨人のドラフト1位指名を受けて入団します。この年の同期には近鉄に2位指名された鈴木啓示投手がいました。

荒れ球でコントロールは悪いものの速球と凄い曲がりのドロップ(現在のカーブのこと)で新人ながら開幕13連勝!5月から6月にかけて44回連続無失点を記録!

シーズンを終えると16勝2敗、防御率1.39の好成績で最高勝率、最優秀防御率のタイトルを獲得し文句なしの新人王を受賞!沢村賞も受賞しました。

高卒の新人とは思えないような記録だニャー!

V9時代のエースとして13年連続2桁勝利!200勝達成!

さて、以後は巨人の若きエースとしてV9に大貢献します。昭和53年まで13年連続2桁勝利。
左のエースの高橋一三投手とともに投手陣を支えます。

バッティングも得意で、2年目にはチームの優勝後にノーヒットノーランを達成しますが、その試合で3本のホームランを打っています。投手による1試合3本塁打は他に川崎徳次さんがいるだけです。

昭和47年には26完投で26勝9敗、防御率2.91で自身初の20勝投手となり、王さん長嶋さんを抑えて2度目の沢村賞とMVPを受賞しました。V9時代に王さん長嶋さん以外の選手がMVPになったのは堀内選手だけです。

また、大舞台にも強く、昭和47.48年の日本シリーズでもMVPを受賞しています。

堀内投手でよく言われることは、野球センスが抜群で守備も上手く、昭和47年に制定されたダイヤモンドグラブ賞も7年連続して受賞しています。

実働18年
通算登板 560
通算先発 408
通算完投 178
通算完封 37
通算無四球 7
通算勝利 203 最多勝 1回
通算敗戦 139
通算勝率 .594 最高勝率3回 セリーグ記録
通算投球回 3045
通算奪三振 1865
通算防御率 3.27 最優秀防御率 1回

 

新人王 昭和41年
沢村賞 2回
MVP1回 昭和47年
ベストナイン2回
ダイヤモンドグラブ賞 7回
(今のゴールデングラブ賞にあたる)

投手で通算21本塁打

近年の桑田や斎藤みたいにバッティングも得意だったんだね!
それにしても投手で1試合3本塁打は珍しい!!

昭和58年の10月22日の引退試合でも最後の打席をホームランで飾っています。

堀内恒夫投手の年度別成績

年度 勝利 敗戦 投球回 奪三振 防御率
S.41 16 2 181 117 1.39
S.42 12 2 149 82 2.17
S.43 17 10 206.2 142 3.31
S.44 14 13 236.2 160 3.12
S.45 18 10 282.2 228 2.07
S.46 14 8 226 155 3.11
S.47 26 9 312 203 2.91
S.48 12 17 221 113 4.52
S.49 19 11 276.2 127 2.67
S.50 10 18 213.2 118 3.79
S.51 14 6 177.1 82 3.96
S.52 10 9 151.1 86 4.58
S.53 12 9 201 113 3.54
S.54 4 7 86.1 59 6.67
S.55 3 5 75 58 4.32
S.56 1 3 22 11 4.50
S.57 0 0 7 2 3.86
S.58 1 0 19.2 9 4.12
合計 203 139 3045 1865 3.27

巨人軍の監督就任 殿堂入り

現役を引退し、王貞治氏や長嶋茂雄氏のもとで投手コーチを務めていましたが、2004年に巨人軍の監督に就任します。

近鉄からローズ、ダイエーから小久保を獲得し、生え抜きの高橋由伸や阿部慎之助も本塁打を量産し、チーム年間259本塁打の日本記録をつくりますが、チーム自体は3位に終わります。翌年も5位と監督にとしては結果を残せませんでした。

監督退任後、評論家活動をしていましたが2008年に競技者表彰部門で殿堂入りを果たしました(^.^)

個人的に堀内氏はV9のエースとして長く活躍したことや、日本シリーズやオールスターなど大舞台に強かったこと、野球センスが抜群で守備も上手かったことなど、間違いなく1時代をきずいた選手だったと思います。

近年のピッチャーは活躍しても翌年成績が下がったりすることが多いので、13年連続の2桁勝利はもっと評価されていいと思います。