さて、日本人の名選手を何名か取り上げましたので、今回は外国人選手を取り上げてみようと思います。日本のプロ野球も創立から80年以上。
実に沢山の外国人選手が来日しましたが、その中でも史上最強の助っ人とされる、ランディバース選手を紹介します。
ランディ・バース選手、日本の阪神タイガース入団
バース選手は大リーグ、ツインズ、ロイヤルズなど5球団を転々としましたがレギュラーにはなれず昭和58年に阪神に入団しました。1年目の成績は、打率.288 35本塁打 82打点 でした。シーズン後半には25試合連続安打の球団記録を達成しています。(当時)初年度の成績としては中々だと思います。

昭和60年、三冠王獲得と阪神タイガース日本一
この年はバース選手は3年目で慣れてきたのか絶好調で最終的に打率.350 54本塁打 134打点の文句なしの成績で、前年の阪急のブーマーにつぐ2人目の外国人選手の三冠王を達成し、MVPにも選ばれました。
このシーズンは、阪神はバースの他にも4番打者の掛布や、岡田や真弓選手が打ちまくり、チームも打率.285 219本塁打 731得点で、防御率こそ4.16でしたが見事29年ぶりのリーグ優勝を達成し、大阪のみならず、日本中にタイガースフィーバーを巻き起こしました。
中でも、圧巻だったのは4月17日の阪神甲子園球場での巨人戦です!7回裏の攻撃で、槙原投手が6球を投じる間に、バース、掛布、岡田のクリーンナップがセンターオーバーの3者連続ホームランは、今でも阪神ファンに伝説的に語りつがれています。(≧∀≦)

日本シリーズでも勢いは続き、パリーグの覇者西武ライオンズを破り阪神タイガースは2リーグ制以後、初の日本一に!因みにバース選手はシリーズを通じても3冠王でMVPに選ばれました。凄いの一言ですね!(^-^)/
落合博満とともに2年連続三冠王達成!
さて、翌年の1986年もバース選手は大活躍でした。最終的に打率.389 本塁打47本、109打点でパリーグの落合選手とともに見事2年連続3冠王を達成しました。
特に打率.389はそれまでの東映フライヤーズの1968年の張本勲選手の.383を更新し、2020年現在でも日本記録として破られていません。イチローが更新するかと思われましたが僅かにとどきませんでした。
因みに、日本では他に王選手が2年連続で3冠王を達成していますが、海の向こうの大リーグでは2年連続達成した選手はまだでていません。有名なベーブルース選手でさえ3冠王は未達成です。
その他にバース選手が残した記録は
4打数連続本塁打(日本記録)
7試合連続本塁打(日本記録)
13試合連続打点(日本記録) などがあります。
阪神タイガース退団、現在まで
さて、その後のバース選手ですが、じつは不運な事で阪神を退団することになります。バース選手の子供のザクリーくんが、病気になってしまいます。その医療費で球団ともめて阪神を解雇されてしまいます。
退団後のバースさんはアメリカで本業の農場を経営したり、2005年から2019年までオクラホマ州上院議員を勤めたりしました。
しかし、親日家で引退後も日本に度々来日するなど今でも元気な姿を見せてくれます。
バースさんが今でもファンの記憶に強く、史上最強の助っ人と呼ばれるのは、3冠王を獲得しただけではなく、チームの優勝に貢献したり、積極的に日本のメディアにでたり、こうした人柄も大きいと思います。
ランディ・バースの年度別打撃成績
年度 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
昭和58年 | .288 | 35 | 83 |
昭和59年 | .326 | 27 | 73 |
昭和60年 | .350 | 54 | 134 |
昭和61年 | .389 | 47 | 109 |
昭和62年 | .320 | 37 | 79 |
昭和63年 | .321 | 2 | 8 |
通算6年 | .337 | 202 | 486 |
ランディ・バースの通算成績
身長 | 184cm | |
体重 | 95kg | |
利き腕 | 右投左打 | |
守備位置 | 一塁手 | |
背番号 | 44 | |
所属球団 | 阪神タイガース | |
実働 | 6年 | |
試合 | 614 | |
打席 | 2550 | |
打数 | 2208 | |
安打 | 743 | |
二塁打 | 100 | |
三塁打 | 4 | |
本塁打 | 202 | |
塁打 | 1457 | |
打点 | 486 | |
得点 | 387 | |
盗塁 | 5 | |
盗塁死 | 1 | |
四球 | 299 | |
三振 | 337 | |
打率 | .337 | 2000打数以上の選手ではイチローの .353に次いで2位 |
出塁率 | .418 | |
長打率 | .660 | |
最多安打 | 2回 | 1985・1986 |
首位打者 | 2回 | 1985・1986 |
本塁打王 | 2回 | 1985・1986 |
打点王 | 2回 | 1985・1986 |
三冠王 | 2回 | 1985・1986 |
MVP | 1回 | 1985 |
ベストナイン賞 | 3回 | 1985~1987 |
ゴールデングラブ賞 | 0回 |